痛みは予測して起こる!?

痛みというのは脳からの予測により起こることがあります。

痛みとは逆の鎮痛にも大きく関与するため簡単にまとめていきます。

1人の上質なウイスキーが大好きな男性が、ある日いたずら好きな息子に安物のウイスキーのラベルに「職人が丹精込めて作った18年物」と書き男性に飲ませ、どう反応するか食い入るように見守った。
そうすると男性は、安物のウイスキーを本物の最高級ウイスキーのようにうまそうに味わったそうだ。

彼のように騙される人は大勢いる

例えば高アルコールのお酒を飲んで酔っ払ったら中身はノンアルコールだったり、ベッドメーカーがあるベッドの値段をかなり上げてより素晴らしい製品になった(何も変化してない)と宣伝すると顧客満足度が大幅に上がった話もある。

人は、目の前の物や起きていることに対し自分の思う、味・匂い・寝心地などを想像し期待を膨らませる。つまり期待と願望によるものが痛みに対しても起きている。

痛みを抱えているクライアント様、特に慢性的に長く悩みがある方は効果のある治療法をいくつも試した末、効果が得られなかったケースが多い。普段健康的な人は意識的にポジティブな期待を抱くのに対し、慢性疾患を抱えている人に生じるプラセボ効果は、良くなることへの期待を高める無意識的なプロセスが薄い為、症状の改善が難しい。このノセボ効果は、学歴・身体の丈夫さ・年齢に関係なく起こりネガティブな予測が症状を悪化させる原因である。

セラピストは症状の重症度に関係なく、いかにプラセボ思考にさせるかが重要である。
そのためには、治る期待を持たせることが大事でその過程には信頼関係の構築が大切で、いかにセラピストとして真摯に向き合っていくかが必要である。プラセボ期待による鎮痛は麻薬に似た成分もしくはそれ以上の効果をもたらすため、セラピストとしての技量はもちろんクライアント様をいかにプラス思考(プラセボ鎮痛)を起こさせ症状を改善させていくかが鍵となる。

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